すでに住宅メーカーから完成された住宅を購入することになる建売住宅とは異なり、注文住宅の場合には、まったくでき上がっていないものを購入することになりますので、あらかじめしっかりとプランを練っておくことがたいせつとなります。そこで、一から注文住宅を建てるという場合にたいへん参考になるのが、住宅メーカー各社が自社ブランドの住宅の見本を展示し、各社の特徴などが比較できるようになっている住宅展示場の見学です。しかし、住宅展示場にある建物は、当然ながら宣伝用の素材ですので、これから建てようとする注文住宅よりも、かなり見栄えなどが割増しされているおそれもあるということには注意しておかなければなりません。たとえば、注文住宅のプランニングにあたっては、できるだけ費用を安上がりにするために、必然的に各社が標準仕様として提供している素材をベースとして用いることが多くなるものとみられます。
ところが、住宅展示場にある住宅というのは、こうした標準仕様の素材よりも、むしろオプションの素材を多用していることが考えられます。そこで、住宅展示場のイメージでプランニングしてしまうと、オプションを多用した高額なものとなってしまい、予算がオーバーする可能性がありますので、担当の営業マンにしっかりと事前確認しておくことが必要です。また、これから注文住宅を建てようとする土地の形状や向き、面積などによっては、標準仕様での建築が難しく、間取りの変更などを余儀なくされる可能性もありますので、こちらも要注意といえます。